TOKAIグループの高速通信インフラ

当社グループの情報通信事業を担うTOKAIコミュニケーションズは、本年4月に岡山~福岡間に新たな高速通信インフラを構築し、サービス提供エリアを北関東から九州まで拡大したことを発表しました。

「TOKAIコミュニケーションズ グループが所有する通信インフラの九州エリア延伸について」

これにより、当社グループが所有する高速通信インフラは、上の図の通り、北関東から九州北部までを網羅することになりました。

今回はこの当社グループが保有する高速通信インフラについて紹介します。

当社グループの高速通信インフラ

当社グループの高速通信インフラは、主に国土交通省が管轄する主要な国道などに埋設された管路(以下「情報BOX」)に収容された光ファイバーを利用しているものと、ケーブルテレビ(以下「CATV」)事業の通信設備として整備している光ファイバーネットワークの2種類に大別されます。

情報BOXは、国土交通省が道路を安全で快適に利用できるように監視したり、道路利用者へ情報を提供する事などを目的として利用されていますが、管路(芯線)に空きが有る場合、IT社会の実現に向け、全国的な光ファイバーネットワークの構築を支援するため当社グループのような民間企業も利用できるように開放されています。この貸し出しにより、民間企業は自ら光ファイバーケーブルを整備する場合に比べて、大幅にコストを抑え、短期間で光ファイバーネットワークを構築することが可能になります。


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国土交通省中部地方整備局HP「情報BOXとは」より


当社グループは、2000年7月に国土交通省中部地方整備局より貸し出しの認可を受け、2001年5月に東京―静岡―名古屋間の323kmに及ぶ自社グループ専用の光ファイバーネットワークを完成させました。2005年には関東地区で放射線状に広がる国道沿いや16号線、西は大阪エリアにも拡大し、総距離1,295kmのネットワークにまで拡張しました。

その後もグループのサービス提供エリアの拡大に伴う延伸や、経路の二重化(冗長化)などを継続的に進め、冒頭の九州エリアへの延伸などを含め、その敷設距離は2025年3月末時点で2,000kmを超える規模となっています。

もう一つのCATV事業では、地域の基地局から光ファイバーを各家庭や企業に直接接続する「FTTH(Fiber To The Home)」方式を採用しています。この方式により、従来の同軸ケーブルに比べて、はるかに高速で低遅延な通信環境を実現し、動画配信やオンラインゲーム、クラウドサービスなど、データ通信量の多いサービスを快適に利用できる環境を整えています。グループ傘下のCATV会社はこの光ファイバーネットワークの拡張・切替えを継続的に進め、また、新たなエリアへのサービス提供を拡大するとともに、ネットワークの冗長化などによる安全性、信頼性を高めるべく延伸・拡大を続けています。

これら2つの自社所有光ファイバーネットワークの総延長距離は、2025年3月末時点で、12,000kmを超え、当社グループの情報通信事業とCATV事業を支えています。

TOKAIコミュニケーションズが提供するBroadLineサービス

ここで、このネットワークを最大限に活用しているTOKAIコミュニケーションズが提供するキャリア・企業向け通信サービス「BroadLine」を紹介します。

「BroadLine」は、以下のような特長を持つキャリア・企業向け通信サービスです。

  • 高速・大容量通信: 光通信技術を採用し、高速かつ大容量のデータ転送を実現。これにより、大規模なデータ処理やリアルタイムのデータ分析が可能になります。例えば、製造業では生産ラインのデータをリアルタイムで収集・分析し、効率的な生産管理を行うことなどができます。
  • 低遅延性能: 通信経路の最短ルートを高レベルで設計し、低遅延を実現。金融業界やオンラインゲーム業界では、遅延がビジネスに与える影響が大きいため、低遅延性能は非常に重要です。ミリ秒単位の応答性能が利益に直結する事もあるため、BroadLineの低遅延通信は競争力を高める要因となります。
  • 高い信頼性: 冗長化などにより複数の通信経路を確保し、事故や災害に強いネットワークを実現。これにより、企業は安心してビジネスを展開できます。重要なデータを扱う企業にとって、通信の信頼性は不可欠です。
  • 拡張性: 将来の通信需要増加に対応可能な拡張性を確保。企業の成長に合わせて、必要な通信帯域を柔軟に調整できます。急成長するスタートアップ企業でも、必要なリソースを迅速に確保することが可能です。



今後もこの高速通信インフラを最大限に活用し、社会・企業のニーズに応える柔軟なサービスを提供し、地域社会の豊かな生活とビジネスの成長を支援してまいります。

この記事に登場したTOKAIグループのサービス